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Seven-Spice

読書記録はネタバレ注意★

2008年04月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年06月

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『つめたいよるに』 江國香織

短編集です。めっちゃ短編(笑)
そして、怪談とまではいかない、ちょっと不思議な感じの
話が詰まってます。いかにも小説的な。
小説だとしても、ちょっとそれはないんじゃない?と
言いたくなるプロットもなきにしもあらず(笑)

ただ題材の選び方というか、ああ、ここを切り取るか・・という
日常を違う角度からとらえる感じはさすがです。

視点が少女であったり、少年であったり、猫であったり
老人であったり、はたまた一編の中で悠久の時を旅していたり。
ほんとに色んな人物になれる人なんだなあ。

あまりにも色んなタイプの主人公が出てくるから
面食らってしまうけど、文体が相変わらず透き通って
現実味のない感じなので、それに気が付かずに読んでしまう。

一つ一つガラスの器に入った箱庭を見るような短編集でした

| 読書記録 | 14:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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『こうばしい日々』江國香織

二編からなってます。
1編は、表題作のアメリカ育ちの11歳の少年、大介の物語
もう一編は「綿菓子」中学生の少女みのりの物語

どちらも少年や少女を客観的に見たものではなくて
子どもの一人称であるところが新鮮でした
児童書なら当たり前ですけど。
最後まで子どもの目線のままで、ほんとのところ
大人の方の世界では、違う事が起こってるのかもしれないのに・・って
思いつつ終わってしまうのが、何とも言えない感じだったわ(笑)

『こうばしい日々』の大介のアメリカでの生活は
アメリカで暮らしてた友達の話を聞いていたので
とてもリアルに読めました。リアルに・・っていうほど
具体的なエピソードがわかるわけじゃなくて、なんとなく、空気感?

どちらも、年の離れたお姉さんがいて、お姉さんを通して
大人の世界を(時に批判的に)見てる、少年少女
少女の目線をこんなに鮮やかに覚えてる上に
どうして少年の目線まで書けてしまうんだろう・・
(小説家だからですね・・)

| 読書記録 | 15:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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『二宮金次郎の一生』三戸岡道夫

マシンが学校から否応なく渡されたので読んでみました

二宮金次郎と言えば、小学校にある銅像(最近は見かけませんが)
薪を背負って、働きながら本を読む勤勉な少年像なんだなあ
・・・くらいにしか思ってませんでした。

なのでこの本を読んでびっくり
そうですか・・・二宮金次郎ってそんなスゴイ人だったんですね
この年になるまで知らなかった(笑)

両親が早くなくなり不遇の少年時代を送ったのは
ほんの冒頭部分だけ。
本を読みながら薪を運ぶ姿も、百姓としては、勉強するなんて
けしからんと言われてたらしいですけどね。

後には、財政難の藩が抱える村を立て直す復興事業をしてたのですよ
当時とは政治の仕組みそのものが違いますが
大阪府の立て直し、二宮金次郎だったらどうするかな・・なんて
考えました(笑)

| 読書記録 | 14:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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『きらきらひかる』 江國香織


江國シリーズ(笑)
このタイトルはあまりにも有名で。
当時映画化もされて、すごく話題になったはず
だからなおさら、天の邪鬼になって触れようとしなかったのかも。


けど、読んでみたら想像してたようなセンセーショナルな内容じゃないし。
だいいち文体が透き通ってるし。

なんだか泣けましたね。

今の時代きっとみんな、多かれ少なかれ、どこかしら
笑子のように、情緒不安定なところがあって
そこまでひどくないにしろ、もっとひどいにしろ
共感するんでしょう

あるいは、明日にも笑子のようになってしまうかもしれない
という危うさも秘めてるのかも

この笑子を見てると、少し前に読んだ『クワイエットルームへようこそ』の
主人公を思い出しました。もしかしたら笑子も一歩間違えたら
明日香のようになってしまうのかもしれない

紺くんがいなくなってから、ラストにかけて。
ちょっとはしょってしまったような、物足りないような感じも受けました
とりあえずハッピーエンドっぽく着地してるけど
もう一波乱、二波乱あるでしょ?って感じ(笑)

で、読み終わってから映画のキャストを見たんだけども。
えーーー、なんか違う~~~(笑)
笑子も、睦月も、紺くんも、全部イメージと違ったわ
むしろ少女マンガにして読みたい感じかも。

| 読書記録 | 14:13 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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『奈緒子』 百瀬 しのぶ

マシンが部活の友達から借りてきたのを
横から拝借して読みました。
どうやら駅伝の話らしい

元はマンガなんですね
それが映画化されていて、さらにそれのノベライズ??

マンガはもっと長編らしいけども、ぎゅっと濃縮した
内容のようです。

タイトルになっている奈緒子よりも、天才ランナーと呼ばれる
壱岐雄介が主人公になってるんですよね。
駅伝選手だった雄介の父は、過去、奈緒子を助ける為に命を落とした・・という
因縁が冒頭にあって、ただの駅伝ストーリーじゃないドラマチック感が
ありましたわ。

奈緒子と雄介の交流はともかく、駅伝の練習風景や
天才ランナーに対する他の部員の思惑や
駅伝という競技のチームワークや、試合の緊迫感
そんなところが興味深く読めました。

映画もちょっと観てみたいかな~
雄介が三浦春馬くんだし

(でもマシンと見たら、きっと色々文句言うこと請け合い・笑)


| 読書記録 | 21:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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『すいかの匂い』 江國香織

『冷静と情熱のあいだ』を読んだ時にも思った事ですが
あるいはドロドロとした情念たっぷりに書ける内容を
静かに置いて、ドロドロを沈殿させて、上澄みの透き通ったところを
そっとすくって書いているような、透明感のある文章だなと。
コレを読んで、ますますその思いを強くしました。

江國さんを読みたいと、たくさん本を借りたのですが
文庫本の裏側に”11人の少女のかけがえのない夏の記憶の物語”
とあったので、これからの季節にいいな・・
そして短編集だなということで、最初に手に取ってみました

一つ一つが少女の夏の物語にしては、むしろ暑さを感じさせないで
ひんやり・・・それも涼しいじゃなくて、ぞっとするような・・
子どもの頃は、そんなことなんでもなくて、ちょっとあれ?って
思ったくらいだけど、大人になって思い出してみると
実はヤバかったり、ぞっとしたり、危なかったり・・
そんなことを思い出すような短編集でした

事実は小説よりも奇なりというけども
この短編に出てくるような「奇なり」な体験は
何かしら誰でもしてるんでしょうね
子どもの頃は、自分の周りでは、普通の事しか起こらないと
なぜか信じてしまってるところがあるから


ただ江國さんが、ほぼ私と同年代だからか
小説に出てくる小道具達が、時々たまらなく懐かしい

うすべったいおはじきや、紙石けんや、焼却炉に捨てることや
ウソにウソを重ねてしまうことや・・

その割に、小学校2年生や3年生が主人公になってると
自分が、2年生や3年生の時に何をして遊んでいたか
何を考えていたのか、さっぱり思い出せなくてがっかりしてしまう
たぶん、子どもらしく大人びていたんだと思うけど。
そのまま、大人げない大人になってしまったなあ

| 読書記録 | 15:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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